目的

 日本の俳句界においては、主に、現代俳句協会、俳人協会、日本伝統俳句協会の三協会が鼎立して久しいものがあります。

 すでにインターネットの普及によって海外でのHAIKU作家との交流も格段に増えてきました。主にSNSを介したリアルタイムな交流も盛んになってきており、日本の俳句への関心も非常に高くなっています。

 そこで今こそ、今一度、芭蕉の俳諧精神に立ち返ることによって、世界に通用する俳句(HAIKU)における芸術性の復興が求められています。

 ネットに特化した日本俳句協会という新しい「場」は、国際俳句交流協会をはじめ、既存の俳句協会と互いに協力し合うことによって世界俳句の発展に貢献していくことを目指しています。

陸奥国 磐井郡鎮座 儛草神社 境内(一関市)


定款


今後の方針

 日本俳句協会は、最近の俳句国際化に対応するために、俳句あるいはHAIKUを定義し直すことにより、俳句を国際文芸として位置づけ、ひいては、現今の現代俳句の真の在り方を探求しようとするものであります。

 つまり、積極的に外国のHAIKU作家と交流することによって、却って明治以降に変質した真の俳諧精神の復興に繋がることに着眼しました。

 たとえば、頴原退蔵が「俳諧は決して季感文芸ではない」と喝破するまでもなく、芭蕉あるいは正岡子規においても季語を俳句の必要条件とはしていないことに注目します。これらのことは季節感の乏しい地域も多く存在する国際状況におけるHAIKUの敷衍に資するものです。

 つまり「造化にしたがひて四時を友とす」と芭蕉が述べているように、四時つまり四季は輩ではあるが、俳諧精神の本質は「造化」という宇宙的芸術性に関わる「切れ」を第一とするという基本に帰る必要があります。もっとも、四季のものは、それを助ける大事なな要素であることは言うまでもありません。

 そこで、日本俳句協会は、俳句の本質を芭蕉の俳諧精神に求め、俳句あるいはHAIKUの定義について、「切れ」という詩的創造を必須条件と考えます。

 国際的には「切れ」を有する短詩型文芸(主に1〜3行詩)をHAIKUと定義します。当初は、2行詩を基本型として、Ⅰ行目と2行目に「切れ」を有するHAIKUを提唱しています。

 「切れ」に関しては、追ってその芸術的創造性について詳しく解説する予定です。これは、HAIKUにも通用する芸術論でもあります。

 なお、中国語による華文俳句についても積極的に関わっています。


顧問

船田元(自由民主党衆議院総会長・元国務大臣)、原口一博(元総務大臣)敬称略


理事

高橋信之(日本俳句協会会長・愛媛大学名誉教授)、永田満徳日本俳句協会副会長・俳句大学学長)、五島高資日本俳句協会理事長・文學の森財団理事、加藤直克(自治医科大学名誉教授)、岡田耕治(大阪教育大学教授)、やまだようこ(京都大学名誉教授)、松井貴子(宇都宮大学 国際学部国際学科教授)、大高翔(京都造形芸術大学通信教育部・芸術学部・非常勤講師)、大森健司(作家・「森」主宰)、辻村麻乃(「篠」主宰)、歌代美遙(「浮巣」同人)、木暮陶句郎(「ホトトギス」同人・「ひろそ火」主宰)、干野風来子(熊谷市けやき大学俳句科講師・実盛公俳句会会長・「橘」・「俳句スクエア」同人)、髙坂明良(「ムジカ」編集長)、吳衛峰(日本東北公益文科大学教授)、洪郁芬(華文俳句社主宰)、大津留直(関西学院大学非常勤講師)、瀬戸優理子(「さっぽろ俳句倶楽部」主宰・「ペガサス」同人)、佐佐木頼綱(歌人)、五島エミ(朝日テレビカルチャー俳句教室講師・声楽家・ピアニスト)、徳重玻璃(ラジオパーソナリティ)

2024年3月30日現在 順不同・敬称略 


会員募集

令和5年度からの一般社団法人化に伴い、現在、入会方法、会費、会員の権能などについて協議中です。追って、詳細についてお知らせ致します。入会ご希望の方は、いましばらく、お待ちください。

個人情報に関しては、不正アクセス、紛失、漏洩等が発生しないよう管理責任者を定め、個人情報取り扱い規定を整備し、これらの危険に対する安全対策を積極的に実施します。


これまでの国際俳句についての試み



論説


お知らせ

テレビ朝日 グッド! モーニングの「お天気検定」

2023年11月29日放送の詳細は、ここをクリックしてください。


第33回 斎藤別当実盛公 文化講演会
2023年9月17日、「奥の細道がつなぐ実盛公と芭蕉」と題して五島高資が講演しました。(写真 : 詩舞「実盛慕情」の上演)

 

第十五回文學の森大賞

 

当協会副会長・永田満徳が、句集『肥後の城』で、第十五回文學の森大賞を受賞しました!!

 

 


【ラジオ成田】出演のお知らせ

 

2023年4月7日(金)午後9時、RadioNARITA! 83.7MHz.『徳重英子と葛原りょうのFlip-Flap Notes♪』に五島高資が出演します。 https://www.narita.fm/

番組内で俳句を募集します。お聞き逃しの場合は、 haiku510@yahoo.co.jp へ、お一人3句(春・夏の雑詠、無季・既出可)までをお送りください。締め切りは、2023年5月5日です。

入選句は来月、同番組で放送されます。ぜひ、多くの皆さんのご投句をお願い致します。

よろしくお願い申し上げます!!

 


第四回「二百十日」俳句大会のお知らせ

 


華文選句発表会

〜平成30年12月2日〜

◆「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた華文圏初めての「二行俳句」の合同句集が台湾で出版されました。
◆発表会は台北の金車文芸センーターで記者会見とサイン会の形式で行われ、作者洪郁芬、趙紹球、郭至卿、吳衛峰そして永田満徳(日本俳句協会副会長・俳句大学学長)五人のうち三人が参会しました。
◆「華文俳句新書發表--今を詠む美学」と題したニュースが翌日台湾時間18:20に台北の中嘉ニュースで報道されました。

※発表会では、まず洪郁芬、郭至卿と趙紹球が五人作者それぞれの俳句を中国語と日本語で吟詠した。

一聲雷
成績單上的紅字 至卿

雷鳴一つ
通信簿の赤字 シキョウ

浮世畫的逆捲波
早春還寒       滿德

浮世絵の波の逆巻き
寒戻る みつのり

一痕飛機雲的傷
夏日晴空 郁芬
飛機雲の傷跡ひとつ
夏の空 ユウフエン

驟雨
賴在床上的假日 紹球

俄雨
ベッド籠りの休日 ショウキュウ

爐火邊
翻破一卷杜工部    衛峰

炉端
めくり読む杜甫の詩 エイホウ